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週末の廃人が吠えますよ

●13日(金)
仕事のあと、飲み会。しかも焼肉飲み会!
明日は休みであることだし、腰を据えての長期戦をも辞さない覚悟(?)だったが、予想に反し、諸事情のため早々に散会となってまっすぐ帰宅。それを見越してのんびりと飲んで帰ってきた夫、「なんで居るの~?」とびっくり。こんなことを繰り返している我々である。お互いにほろ酔いでDVDなど見返しながらひとしきり騒いで寝る。

●14日(土)
夫、仕事へ。私は惰眠を貪ったあと、週末恒例(週末しかしていない・・・?)の掃除に精を出し、買出しにゆき、おうちでせっせと調理。6時半帰宅した夫がそれを素早くタッパーに詰めて、徒歩2分のみなみ亭へ。といってもみなみくんは出張(視察=たなかまさん曰く「inspection」)で不在、その隙を縫ったわけではないが、ママとベビーが残されたみなみ家を賑やかしに、うちらとたなかまさんたちで参上。おのおの酒と料理を持ち寄っての砕けた宴会と相成りました。いやー、料理上手のお酒好きが集まると、かなり充実した晩餐になるね! それぞれの家庭の味を味わえるのは外食とはまた違った楽しみ方だ。ちなみに我が家からは、NHK出版の「きょうの料理ビギナーズ」今月号のメニューより、できる限りレシピに忠実に再現した肉野菜料理2種をお持ちしましたけどね。昨今、価格高騰中のエリンギを廉価の白舞茸で代用したのが唯一の創意工夫(違)というマニュアル人間っぷり。30歳のわたくし、いつまでビギナーズ誌を愛読するのであろうか・・・・。でも美味しかった。よね?

●15日(日)
おなじみの週末廃人ぶりを発揮。先日手に入れていた『信長の棺』(加藤廣 文春文庫)は既に読み終わっていたのだが、興味深いシーンをつらつらと再読。あれだけ有名でありながら今なお謎の多い桶狭間の合戦・本能寺の変という信長関係の2大事件にまつわる本格歴史ミステリー。信長の忠実な犬(猿か・・・)であった秀吉と、時の帝・正親町天皇の朝廷の重臣であった近衛前久が黒幕であるという見方は、かつて安部龍太郎が新聞連載していた作品(名前忘れた)においても披露したように、昨今の定説のひとつにもなっているのだが、安土城の細密な構造や、当時の日本における暦の混乱を統一しようとした信長の為政者たらんとする姿が明らかになる過程はぞくぞくするほど面白かった。ラストでついに発見される信長の真の墓所においてのエピソードも、彼の「天下布武」という崇高な志をもった英雄であるという面、しかしそのために大量の無辜の民をも屠り続けたという「人道に対する大罪人」たる面とが、両方ともに後世の読者の胸に迫ってくるもので、私としては大変満足した読書だった。筆者の加藤廣はもともと高名な経済学者だったそうだが、70歳を過ぎた2005年、この処女小説を上梓し、本書を受けてさらに『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』という作品を書いて3部作としているらしい。続く2作はまだ単行本のみの刊行なので、文庫化を楽しみに待ちたいと思います。

さて、その後は同時に購入していた『夜は短し、歩けよ乙女』(角川文庫)という、数年前の単行本出版当時、かなり話題になった、今をときめく若き作家である森見登美彦の作品の文庫本に手をつけた。いかに廃人とはいえ(?)1日かからず読み終わったのだから、面白い作品だったとは思うのですが・・・うーん、こう、イマイチ、素直に賞賛できないっていうか・・・。感想を書くまで、もうちょっと寝かせておこうっと。

それよりも惨憺たるありさまなのは大河ドラマ『天地人』です! 先週も決定的な駄作感に打ちのめされ、こんなぬるい展開が続くのなら、もういっそ見るのをやめようかと思えるほどでしたが、伝統の「大河」の号を冠するに堪えないショボっちいドラマを、いったいいつまで垂れ流すつもりなんでしょうか。大枠の流れは日本人なら既にわかりきっている中、歴史上の人物(や、ドラマ上の創作人物)が、大きなうねりを変えられない過酷な人生を、ひとりひとりの人間として必死に、崇高に生きていく姿を見たい、というのが長年の大河ファンとしての願望なんですが、もう大河ドラマにすら「格調高さ」を求めてはいけないってことなのかしら。繰り返し書いてるけど、俳優さんたちの演技は悪くないと思えるだけに、脚本と演出の稚拙さが悔しい毎週日曜日の夜なのです。
by emit9024 | 2009-02-15 23:57


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