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happy happy marriage

無事に家に戻ってきました。本当に素敵な結婚式に参加させてもらった。今も余韻で胸がいっぱいだ。

今日の花嫁、なみちゃんとは、大学時代の約2年間、同じレストランでアルバイトに励んだ仲。もう30歳にもなる私なのに今でも交流が続いていることからもわかるように、このときの仲間たちはほんとに仲良し。みんなお店のことをすごく愛していて、激しいシフトで働き、お休みの日も集まってわざわざ自分の店で食事するのもしょっちゅうだった。当然、お互いの性格はみんな熟知してる。

その頃からなみちゃんは本当に芯の強い、しっかりした子だった。それでいてすごく女の子らしくてチャーミング。ユーモアのセンスもある。私の1学年下にあたるんだけど、年下の子を尊敬するって感覚を初めて味わったのがなみちゃんに対してのような気がする。

なみちゃんが生涯の伴侶に選んだのは、ライアン。大学時代から英語が堪能だった彼女が卒業後に留学したアメリカはポートランドで出会った人だった。昨年末のシズラーっ子恒例鍋大会に初めて一緒に登場したライアンは、日本語は話せないんだけれど、東京で働いていることもあって上手にお箸を使い、鍋をおいしそうに食べて、シズラーっ子の小さな赤ちゃんたちと楽しそうに遊んでた。国際カップルを身近に見るのは初めてだったんだけど、予想以上に自然な感じで、結婚直前のふたりらしい笑顔にあふれてた。

テラスで行われた人前式。今日の東京は、空高く素晴らしい青天。高いビルの立ち並ぶ都会の真ん中にぽっかりできた小さなこのお庭で、数が多いわけではないけど両家の親族と本当に親しい友人たちが見守るなか、シンプルに誓いの言葉と指輪、キスを交わす二人。「ここから二人の結婚生活が始まるんだな。」って感じがすごくして、それは本当に感動的で、既にちょっと泣いた。

続くパーティーも本当にアットホーム。フルーツがびっしり詰まった生ケーキのカットは、新郎新婦とお互いの両親の3カップルで同時に行った。ふたりが着物に着替えたあとは、なみちゃんとライアン、それぞれの昔からの友達たちと一緒に、酒樽の鏡開き。お酒は枡にわけて、ふたりがひとりひとりに配ってまわった。ほかに大げさな演出はなく、心づくしのお料理でのおもてなしを受けつつ、各テーブルを一緒にまわってくる二人とお話する時間がたくさんとってあった。なみちゃんはライアンのご家族と何度もハグしてた。なみちゃんのご家族、叔父さんやおばあちゃんも、アメリカから来た皆さんのテーブルに行ってお話してた。シズラーっ子女子6人の私たちのテーブルでは、感動しつつもばかばかしい話ももちろんしておおいに盛り上がった。

最後になみちゃんが手紙を読んだ。「ライアンと私は、よく『お互いの価値観が似てるね』って話をするんです。それはきっと、お互いに育った家族、両親が教えてくれたことが似通ってるということだと思うんです。親の教えというのは本当に絶大。お父さんとママからずっと教えられてきたこと、①いつも人を思いやること、②物事を長い目で考えること、③いつもスマイル。これは、なみのモットーになってます」。そして、この場を借りてライアンの家族に、とことわって、綺麗な発音の英語で、「私はほんとに、すごくラッキーです。ライアンの素敵な家族が、これから私の家族になるんですから。。。」というようなことを言った(たぶん)。

なみちゃんが、ハタチそこそこの娘時代から家族をすごく大事にしてること、どこにいてもしなやかに貫く価値観をもってることは、よく知ってる。そのなみちゃんと同じ価値観をもってるライアン。海の向こうで育ってきた二人を通じ合わせたのは、お互いの家族が育ててきたものだったんだ。ってことが心底伝わる、ほんとに素敵な手紙だった。

それだけでももちろん泣けてしょうがないのに、そのあとの二人のお父さんのスピーチがまたとても素敵で、特に、ライアンのパパが声を詰まらせながら流暢な(当然だが)英語で話すのをなみちゃんが横で通訳してたんだけど、うまい日本語のニュアンスをとっさに見つけられなかったなみちゃんが、「ふたつのファミリーで、なみをシェアできることを、嬉しく思います。」て少し恥ずかしそうに言ったとき、微笑ましいくすくす笑いがジャパニーズの中で起きたことに、パパが「えっ、なんか僕、おかしいこと言った?」て感じにちょっとうろたえてたのが、またかわいくて、なのになぜか涙が。友だち程度(?)の私があんまり泣くのもみっともないかな、とぐっと涙を飲みこんでたんだけど、横を見たら周りのシズラーっ子もぽろぽろ泣いてたので、そうよね、そうだよね!と安心して泣いた。

そのあとシズラーっ子たちはといえば、わざわざ東京で会っておきながら、なぜかタリーズでお茶してガールズトークに花を咲かせたり、「とりあえず高いとこに行くか。」って感じで六本木ヒルズのスカイデッキにまで上って、ライトアップされた東京タワーをバックにきゃーきゃー言いながら写真を撮ったりして(6人中4人は在京でバリバリ働いてるってのに、完全におのぼりさんムード。)。19時の飛行機に乗る私のために、何年ぶりかで会った二人が複雑な乗換えにつきあって浜松町まで送ってくれたのも感激だった。持つべきものは友達だよう。

さすがに歩き疲れたんだけど、幸せな疲労感で暮れた羽田を飛び立って、今日のことを心の中で反芻してたら、それだけでまた泣けそうなほどだった。今日の結婚式があまりに素敵だったから、これまで私が参加した10数回の結婚式をひとつひとつ指折り思い出したくなって、そうすると、どの式にもすごく印象的なシーンがあって、幸福感はいや増しに増してく。そんな気分の中、うっとりとひと眠りしたらもう、福岡の町の夜の明かりが眼下に広がっていた。福岡空港は信じられないぐらい町に近いので、よその空港に慣れた人々は「おいおいおい! 大丈夫か?!」てそのたび心配になるらしいです。

でも、福岡で育った私は、この低空飛行の真下、肉眼ではっきり確認できるほどの、ドンキホーテとかパチンコ屋のけばけばしいネオン、国道3号線をゆく車のライトがきらきら光るのを見ると、「あ、帰ってきたんだな。」て思う。そしてこの下で、私を待ってる人もいるんだな、て感じがしてじんときた。

結婚て、ほんとにスタートに過ぎないし、そのあとの何十年に何が待ってるかわかんない。いいことばかりなんてことは絶対ない。今朝6時、夫が空港まで車で送ってくれた道は真っ暗で寒くて、先が見えにくいからカーブはスピードを落として曲がった。でも不思議と、夫と一緒だとなんにも怖くないのだった。

まあこれが新婚のおめでたさ、てことなんだろうけど、この先に何があるかわかんないとしても、私たちも半年前、祝福されて結婚式を挙げたあの日に、これから先の長い人生の拠り所になるもの、言葉にはできないけど、なにか確かなものを共有した気がする。それは生活してく中ではもう口にしたりしないし、そういうことを改めて思うのも恥ずかしいぐらいのもの。でも、今日のなみちゃんとライアンの素敵な結婚式のおかげで、家に帰って夫の顔を見たら、いつもよりも何だかもっと嬉しい気持ちになれた。やっぱり、大事な人の結婚式に出席するのはとても幸せだ。
by emit9024 | 2009-01-18 00:53


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