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週末をみんなが待ってる

<<6月26日 金曜日>>

●仕事でいささかハッスルしたり、社内事情がいろいろあったり、おまけにマイケル・ジャクソンは死んだっていうし、なんだか思いがけないことが重なったせいだろう。夕方、むらむらと飲みたくなって夫を誘う。今週4回目の飲みになるっていうのに、夫、快諾。いい人だー。や、飲み好きなだけか。

●先週、しず夫妻と行ったAKAMARU食堂をまた所望。好きなんです、あの店。何でも美味しい割に、お高くない。正しい博多の居酒屋って感じ。

●途中まで、夫の先輩も一緒。これまで紹介された夫の会社の人たち、みんな明るくて面白く、酒をよく飲む。といって、「いかにも」な九州男児らしい我が社の男性陣(特に営業関係)とは、なんだかカラーが違う。もちろん私という社外の人間、しかも「同僚の妻」みたいな人間が同席している会だからこその振る舞いもあるんだろうけれどもね。みんな良く飲み騒ぐけど、妙な体育会系のノリがなく、趣味人が多いせいか、飲み会の場でも良い意味で個人というものが尊重されている感じがする。とても新鮮だ。しかし、なんかどんどん、夫の会社の人たちにも私の酒乱(?)ぶりが露呈されてきたような・・・。

●これからジャズライブを見に行くという先輩と1時間半あまりでお別れし、私たちはさらに飲み足す。ついでにカラオケに行ってビールをたくさん飲みつつ歌う。あーすっきりした。親密な相手との飲みは良い。

●帰宅すると、NHKで俳優祭をやっている。老若男女(いや、ほんとの意味での『女』は波乃久里子さんぐらいしかいないが)の歌舞伎役者が屋号を問わず同じ舞台に立つという、1年に1回あるかないかのうれしいファンサービスデー。いやー・・・2年前にテレビで見てたので知ってたけど、凄い。凄すぎる。歌舞伎ファンじゃなかったら、「何この悪趣味な芝居は?!」てドン引きしまくりの舞台だ。

●童話「シンデレラ」を明治風に仕立てるという筋書きのこのお芝居。継母は勘三郎、ふたりの意地悪な姉は福助と橋之助。魔法使いのおばあさんは左團次。菊五郎はなぜか「おくりびと」に扮してチェロを弾き、舞踏会ならぬ『歌舞伎座』の大パーティーで乾杯の音頭をとるのは北島の宮殿下?とやらの海老蔵。もちろんモロ肌脱いで「チョー気持ちいい!」とか言い放つ。米国からやってきた将軍(仁左衛門)は「Yes! We can!!」、その夫人キャサリン(団十郎)は「カブキ座 is change!!」。福助は矢島美容室のオズマの扮装であの歌を歌舞。もはや芝居自体に何の必然性があるのかさえわからない勘太郎・七之助の兄弟や彌十郎・亀蔵などは「配達に来ました~!」とかいって岡持ち片手に登場したあげく、勘太郎の結婚ネタとかやったり。。。まったく収拾がつかない事態。

●そう、これは「歌舞伎というのは歌舞伎役者を見に行くもの」という至言がまさに体現された世界なのだ! ドギツいまでのメイクを施し、下品で安直なせりふが飛び交い、ぐだぐだなシナリオであっても、それを演じるのが「あの」団十郎や菊五郎という大物であったり、若手花形の海老蔵や菊之助であるというだけで、客席は爆笑と歓声の渦。ジャニーズのコンサートやアキハバラでのコスプレなんかに勝るとも劣らない、日本が誇る「萌え」の原点がここにある! 

●主役の「シンデレラ=灰被姫」を演じたのは玉三郎。悪ふざけのすぎる舞台にあって、当代きっての名女形であるこの人だけはまっとうな、、、というか、最後の良心とばかり、可憐で華麗な姫役を演じる。これは、前回の俳優際で見た『白雪姫』でも同じだった。がらりと舞台が回転すると、「カブキ座の精」なる五?天王が登場。芝翫、富十郎、藤十郎、吉衛門、幸四郎の大御所たちです。やがて全員集合し、「歌舞伎座はいったんお休みをいただきますが、これからも隅から隅までずずずいーっと、よろしくお頼み、ア・申し上げまする~」てな感じで豪華絢爛にフィナーレ。

●ちなみに、亀治郎さんはカブキ座大パーティの司会者・白柳徹子とやらに扮していた。に、似てたよ。。。でも、その前に彼のお父さん、段四郎が出てきたとき、「亀さん?!」て一瞬、思ってしまったんだよね。さすが親子!声が激似。どんな世界でも世襲制には弊害があろうが、愚かというなら言え、やっぱり歌舞伎界では、こういうのを堪能するのがファンの楽しみなのだ。そして、カブキ座近くの新橋の料亭の女将として出てきた雀右衛門丈。御年88才になる女形の大御所は、人力車から降りず。やはり、踊るのはもはや難しいのかな・・・。でも、口上はまだまだしっかりされてるのが嬉しい。何のかかわりもないけど、お元気でいてほしいと思ってしまう。

<<6月27日 土曜日>>

●11時半起床。夫によるザル蕎麦を食べてすぐ、業者さんが登場し、新しいネット回線の工事。予定より30分も早く来られたので、化粧する間もなかったよ。。。

●昼間は読書。『武士の娘』(ちくま文庫  杉本鉞子 著、大岩美代子 訳)を読み終わる。明治6年、越後は長岡藩の家老であった稲垣家の娘として生まれ、幕臣として戦いに敗れた父のもとで維新後に育ち、結婚後はアメリカに住んで二人の娘を生むが若くして夫に先立たれて帰国、しかしその後はまたニューヨークに住まい、英語でこの本を書いた著者。

●自然や旧き良き習い、ありのままのさだめを受容することのを美として厳格に育った子ども時代、婚約後、米国で事業を興した夫と共に暮らすべく、1ヶ月もかけて東京へ行って自由な校風の英学校へ通った娘時代、米国へ渡っての暮らしやその地に住む人との交流における戸惑いや成長が見える婦人時代、そして夫の死後、日本へ戻り、米国生まれの娘たちを女手で育てる母親時代と、描かれる半生、まさに波乱万丈。当時としては進歩的すぎるほどの環境におかれることになるも、その根底にはどこまでも「武士の娘」たる芯の強さがあるんだなあ。

●昔の人の風俗や暮らし、思考や行動を知る本は本当に面白い。卑弥呼の古代に遡るまで、どの時代の歴史にも興味はあるけど、歴史上の偉人傑人はもとより、近代に入っては、いろいろな身分・立場にあった人々の具体的なあれこれがわかるものがたくさんあって面白い。『忘れられた日本人』(宮本常一)のように、名もなき人々(私の祖先もこの類の人々だろう)の農村での、貧しくもいきいきとした暮らしをフィールドワークによって克明に浮かび上がらせたものもいいし、こういう、いわゆる支配階級にあった人々の暮らしに、毅然とした日本人の精神性を見るのも面白い。

●夕方、走る。水・木と蒸した町を走り、木曜日には7キロ38分という、自己ベストを出してゴキゲンだったんだけど、其の分、また膝に不安を感じながらだったので、この日は距離にこだわらず、あまり通ることのない小道を珍しげにキョロキョロしながら楽しく走る。48分、約8キロってとこだろう。

●夜は夫・作のチキンステーキ。いったい、いくらの肉よ!?というくらい(答え・グラム108円だ!安!)の柔らかさ~。ソースは生姜とニンニクと醤油。つけあわせは、チンゲン菜とエリンギ、そしてジャンボしし唐のグリルに、キャベツの浅漬け。夫、今週もグッジョブ!

●『鹿男あをによし』のDVDはついに最終回。面白かったなあ。洒落てるとかこなれるとは、とても言いがたいドラマだったけど、フジの木曜22時枠としてこの企画が通ったって素晴らしいことだ。視聴率はふるわなかったのだけど、製作陣は誇りをもってほしい! とにかくキャスティングが見事だった、みんなすごくハマってて、いきいきしてた。ヘタレの玉木宏、天然の綾瀬はるか、ふわっとした佐々木蔵之介、気の強いお嬢様の柴本幸! 柴本幸、すごく良かったやん! この人のせりふまわし(と、顔立ちも・・・)変わってるけどクセになるのよね~。大河『風林火山』では、当初、私も反感もってたクチだけど、やっぱりこの人、独特の存在感があるわ。一般ウケしないかもしれないけど、これからも自分の道を進んで、息の長い女優になってほしいなあ。それに、とても清々しいラストだった。最終話、多部未華子ちゃんの初々しいキスシーンはドキッとするほどの出来だったわー。

<<6月28日 日曜日>>

●一念発起して休日の早起き。それは8時半なのだが・・・。天神で買い物の必要に迫られてたので、どうせなら早くすませたほうがよかろうと思って。私だって、やるときゃやるぜ! や、せいぜい8時半起きだが・・・。

●これまで、お通夜やお葬式に参列する際は、仕事でも使える黒のスーツでしのいできたが、来月、夫の父方の祖父の13回忌があるのを機に、喪服らしい喪服を仕立てることにした。あ、仕立てたわけじゃないです。吊ってあるのを買っただけです。それでも、10年は着るのを目標にと、それなりのものを購入しました。ええ、これは費用というよりも資産計上ですよ。チビッコの私だが、四十路に向かっていく体が丸みを帯びるのをちゃーんと考慮して、ひとつ上の9号にしたもんね。

●次いで、かねてより、「私がプレゼントするから用意しときなさい!」とお姑さんに言われていた真珠のネックレスも購入。とりあえず立替払してくれる夫を伴って店頭に出向くと、私たちの結婚指輪を一瞥し、「心得ました」とばかりに、的確な価格帯、品質のものをオススメしてくれる店員さんである。

●「ええ、真珠のネックレスというのは、アクセサリーというよりは、“お道具”に近いものですからね。冠婚葬祭は言うに及ばず、お子さんが生まれたときの学校の行事になどにもお使いいただけます。そのように、ご列席の方々と並んで、ええ、見劣りしないものを。。。かといって、もちろん好き好きもございますが、真珠に関しては、お売りするわたくしが申し上げるのもなんですが、あまり最高級のものでなくても良いのではないかと。いえ、ダイヤモンドならば、少々のご無理をおすすめしますが、真珠というのはどうしても、着用していただくうちに、お肌の脂や空気を吸ってしまうものですから、将来、娘さんに受け継いでいただくほど、長持ちはしないのです。。。」

●とかなんとかで、まあ予算どおりのものを購入。お義母さん、ありがとうございます。なんか嫁っぽいよなあ。

●西通り『ヒッコリー』で美味しいパスタランチを食べたあとは、アディダス~プーマ~ナイキと、大名の路面店巡り。夫はシャツとシューズを買い、私はシャツにスパッツ、ウエストポーチを。な、なんか、かなりスポーティな人たちみたいだ・・・。

●夫は最近、休みの日にウォーキングを始め、その中でちょっとだけ、走ってみたりもしているらしい。強制されるほど嫌なものはないと思うので、私はいっさい、夫にすすめたことはないのだが。腰を痛めたあと、運動不足を痛感したのと、もともと、毎日片道20分は会社と自宅とを往復して歩く彼なので脚力がないわけではないのと、私が走ってるのをおもしろそう?と思ったのと、まあ色々なんじゃないかと推測するが、彼は自発的に歩き始め、このたびランニング用のシューズも仕入れた。

●それで、「一緒に行ってみる?」と何気なく誘うと、「うん」と素直な答え。夕方、福岡市動植物園を通る道のり、40分ほどを一緒に歩き、時々、かるーく走る。幸い、うちの周りはウォーク&ランするにはとても面白い道が多くて、起伏に富んでいたり、古くからの高級住宅街があったり、どんどん新しい店ができたりする路地があったりなんだよね。なかなか飽きないんじゃないかと思う。私も、人と一緒に走る(歩く)のは新鮮で楽しいので、続くといいなあ。でも、強要しないように心しよう。

●長くなりすぎたので、マイケル・ジャクソンについてはまた後日書く。
by emit9024 | 2009-06-28 23:27


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