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風が強く吹いている

●金曜日

膝が痛い。右膝の外側。腸脛靱帯ってところね、きっと。
動かさないと何ともない。歩くと、やや強い違和感。
このまま走り続けると、いわゆる「ランナーズニー」ってやつになるわけね。kneeね。膝。たいしたランナーでもないのに、ランナーズニー・・・。はぁ。
モノの本によると、こういうときは練習を休むのがいちばんらしい。
走れない金曜日の夜・・・これは、飲むしかないか・・・。ふっ。
納豆チャーハンで夕飯をすませたあと、
ビール少々と焼酎の水割りをたしなみつつ、長いブログを書く。
4日連続(ボーナスの勢いってすごい!)で飲み会だった夫、へろへろになって帰ってくる。

●土曜日

夫はさすがに疲れて(大半、飲み疲れなのだろうが、、、、)ボーっとテレビなど見ている。
せっかくの休みなのに、どっか連れてけよーーーーー!
てなことは全くなく、基本的に土日の日中は互いに悠々自適で過ごす我々。
これで酒さえ飲まなけりゃ、どんだけお金が貯まることであろうか。

この日の私は読書に夢中!!!

『風が強く吹いている』(三浦しをん 新潮社)。

「竹青荘」なるオンボロアパートに住む変わり者集団の大学生10人が、
わずか1年足らずという無謀すぎる練習期間で箱根駅伝を目指す。

・・・と概略を書くと、
「ほうほう、あるよね、そういう、『素人軍団がすったもんだするスポーツもの』って」
って感じですよね。
うん、まあ、そうなんです。
よくあるといえば、よくあるアウトラインなんです。小説とかマンガとかドラマの世界では。
しかし、よくある話で、読者に新鮮な感動を与えるってのは難しいんじゃないでしょうか?

んもうね、面白くて面白くって、どんどん読み進むのがもったいなくって、
時々、ボーっとテレビ見てる夫にテンション高く固め技かけて奇声をあげたりする。
ドン引きしつつも律儀な夫は返し技をかけようとしたりするのだが、
「あ、やばい、こんなことしてる場合じゃなかった。じゃあね!」
そこはあっさり振り切って、また読書部屋(=寝室)に戻って一心不乱に読む。

もう、ツボがありすぎて、身悶えしながら読む。
途中からは、ところどころ、ジュワッと涙ぐみつつ、
「や、泣いてる場合じゃない。彼らの挑戦はまだまだ真っ最中なんだから!」
と己を叱咤激励しながら、読む。時々、にやにや笑う。

最後は、涙がシュバーッと、ほとばしるように出た。すんごく気持ちのいい涙が。出てすぐ乾いた。
素晴らしい読後感だった! 箱根を走りきった感じがしたよー!
そして、読み終わって、ひと呼吸、余韻に浸ると、
またソッコーで冒頭に戻って読み始める。
結局、この日、通しで2回読んだ。。。。燃えた、、、燃え尽きたよ。。。
by emit9024 | 2009-06-14 22:03


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